思わず二度見!? ちょっと変わったブックオフ11店舗
まるでドールハウス! かわいいブックオフ(BOOKOFF 八戸湊高台店)
ドールハウスのようなかわいい見た目の八戸湊高台店(青森県)。意外にも、以前はネットカフェだったそうです。その名の通り高台に位置しているので、海風が強く吹き付け、のぼり旗がすぐに折れてしまうのだとか。予備のポールは必需品です!
よく「2階にはどうやって行けばいいですか?」と質問されるそうですが、店長の吉田さんからは「2階には何もないんです。でもメイプルネコさん一家が住んでいるのは秘密です」と、おちゃめなコメントをいただきました。
(取材協力:店長 吉田京正さん)
コレ何!? 赤いモニョモニョが鎮座するブックオフ(BOOKOFF新潟竹尾店)
入り口の上に、赤いモニョモニョがどっしりと構える新潟竹尾店。明太子のようにも見えますが、雲をイメージして造られた説が濃厚だそうです。しかし残念ながら“何か別のもの”に誤解されてしまうことも……。
20年前はおもちゃ屋だったという同店。2020年の改装中には、SNSで「撤去されたら悲しい」とつぶやいてくれたお客様もいました。店長の藤倉さんからは「想像以上に愛されていて、よかったです。ペンキを塗り直したので、また見に来てください」とコメントをいただいています。
(取材協力:店長 藤倉マリアさん)
「悪の研究所みたい」とネットで話題に(BOOKOFF富山山室店)
ド派手な建物が目印のブックオフ富山山室店。以前はパチンコ屋だったので駐車場が広く、上物が余計に際立っています。「カッコいい」「悪の研究所みたい」「ブックオフに見えない」とたびたびネットで話題になり、撮影に訪れる人が後を絶ちません。
黄色の円柱に何が入っているのか、店長の山本さんに聞いてみたところ「それは秘密です……。という訳ではなく、誰も知りません」とのこと。入り口が2つあり、内部が入り組んでいるので、たまにスタッフをも迷わせてくるのだとか。
(取材協力:店長 山本徹さん)
※2022年8月をもちまして閉店いたしました。現在は移転し、ブックオフマリエとやま店として営業しております。
大きい! 戦艦みたいなブックオフ(BOOKOFF宇都宮西川田店)
宇都宮西川田店があるのは、複数の中古ショップが営業するエコタウン。建物は航空母艦をイメージして造られており、入口の上部がカタパルトになっているそうです。店長の大西さんいわく「当初は研修センターだったので、人財がガンダムみたいに出撃するイメージだったのかな」とのことでした。
敷地面積は約8,000平方メートル、店舗面積も約640平方メートルと広大で、たくさんのアイテムを陳列できるのが良いところ。しかしその広さ故、店の奥にいるスタッフを見つけるのは大変なのだとか。
(取材協力:店長 大西孝介さん)
遊園地かと思ったら、ブックオフでした(BOOKOFF上田原店)
遊園地? いいえ、ブックオフです。アーチが出迎えてくれるのは、上田原店(長野県)。以前はスーパーマーケットだったので、バックヤードには生鮮品の冷蔵室があります。
オープンから20年以上が経っており、すっかり地域のランドマーク的存在に。「小学生の頃から通っていた店」「なくてはならない故郷の風景」と親しまれており、待ち合わせや道案内の目印になることも多いそうです。ただ築20年以上なので、店長の小池さんは「台風が来ると、心配で夜も眠れない」そうです。
(取材協力:店長 小池剛さん)
ビビッドカラーがまぶしい和風のブックオフ(BOOKOFF新所沢店)
鮮やかなイエローの壁に、ブルーの瓦屋根。新所沢店(埼玉県)はブックオフカラーがまぶしい日本家屋です。昔からある建物だそうで、以前何の店だったのかは謎。書店だったはず、いや倉庫だった、と憶測を呼んでいます。
店長の遠藤さんは「ブックオフの看板がなかったらヤバイ建物」と言いつつも、ブルーのペンキで瓦を補修しており、愛着もひとしお。スタッフやお客様からは「田舎のおばあちゃんの家が思い出される……」と言われることが多く、郷愁を誘っている模様です。
(取材協力:店長 遠藤保さん)
みそダルではなく、ブックオフです(BOOKOFF 山梨双葉響ヶ丘店)
坂の上から住宅街を望む、みそダル……ではなく、山梨双葉響ヶ丘店。飲食店になるはずだったという説が有力ですが、諸説あり。何をイメージして建てられたのか、以前は何の店だったのか、誰も知らないのだそうです。
気になるタルの中身ですが、1階はバックヤード、2階はスタッフルームとして使われています。円形なので在庫を置きにくいのが難点ですが、2階のテラスから富士山が見えるのは良いところ。きっと、休憩中のスタッフの心を癒していることでしょう。
(取材協力:店長 内田尚樹さん)
レゴブロック? 美術館? おしゃれなブックオフ(BOOKOFF浜松原島店)
美術館のようなおしゃれな見た目の浜松原島店(静岡県)。飲食店や量販店の多い地域にありますが、キリンのような一風変わった看板とカラフルな建物のおかげで、一段と目立っています。
窓が多くて明るいのが良いところ。ただ中は吹き抜けになっているため、時間帯によってはレジに立つと、かなりまぶしいのだとか。店長の太町さんいわく「スタッフからは『まぶしくてお客様の顔が見えません』とよく言われます」とのこと。心の目でお客様を見るスキルがアップしそう……!
(取材協力:店長 太町守男さん)
三角定規みたいに、尖ってます……!(BOOKOFF豊田下林店)
天に向かって立つ三角形の看板があるのは、豊田下林店(愛知県)。豊田市の景観計画に準拠して、ブックオフを象徴するオレンジ色がちょっぴり控えめです。お客様からは「ブックオフだとは思わなかった」と言われることもしばしば。
店までの道を聞かれたときは「ニトリさんの隣です」と説明するものの「ああ、あの大きい看板のところね」と言われることが多く、今ではスタッフが「国道沿いのニトリさん横にある、大きい三角の建物です」と一息に説明しているのだとか。
(取材協力:店長 大森慶さん)
銭湯の煙突みたいな看板ですね(BOOKOFF名古屋豊国通店)
銭湯の煙突かな? と思いきや、名古屋豊国通店の看板。なぜこんなに長いのかは謎で、7年前のリニューアル時には既に建っていたといいます。マンションの下に店舗があるので、あえて目立つ看板を造ったのかもしれませんね。
店長の田中さんからは「車で出勤するとき、かなり遠くからでもこの看板が見えます。場所によっては宙に浮いているようでカッコイイ!!」とコメントが。間近で見てみたいと思いつつ、根本にたどり着く方法は未だに分からないそうです。
(取材協力:店長 田中信久さん)
都内にも煙突みたいな看板が!(BOOKOFF荻窪駅北口店)
荻窪駅北口店の看板も、負けていません。JR中央線のホームや電車内からドーンと見えるので、初めて行く人でも迷わず同店に行けます。そのくらいわかりやすくアピールしている看板なのです。店長の應本さん・同店元ソフト主任の櫻庭さんも、初めて見たとき「大きい」「めっちゃ目立つ」と感嘆したと言います。
東京ジャングルでもブックオフを見つけやすいのは、大きな利点ですよね。ちなみに向かいにある駅ビルの窓からだと、間近で見ることができて迫力満点だそうです。
(取材協力:店長 應本市松さん、元ソフト主任 櫻庭悠倫さん)
【番外編】デデ~~ン! よむよむ君の主張が激しい4店舗
ブックオフの公式キャラクター「よむよむ君」をご存知でしょうか。全国約800店の中には、よむよむ君の主張が激しい店舗がいくつかあります。珍百景【番外編】として、4店舗をご紹介!
よむよむ君とは?
ブックオフの公式キャラクター。4月6日生まれ(46歳)。かうかう君、うるるちゃんという2人の子どもがいる。本と音楽をこよなく愛するオトナになりきれないオトナ。常に笑顔だが、まだ使えるモノを捨てた人を見たときは笑顔に狂気をはらむ。
よむよむ君しか目に入ってこない!(BOOKOFF函館本通店)
よむよむ君の存在感がありすぎる函館本通店。信号を待つ歩行者やドライバーの視線をくぎ付けにしています。なぜこれほど大きく描かれたのかは謎ですが、地域のランドマークになる、方向音痴の店長・増田さんを店に導くなどして貢献しているようです。
スタッフからは目の上に凹凸があることから「ゴリ」と呼ばれたり、塗装のヒビ割れを「厚塗りの化粧割れ」と言われれたりしてイジられていますが「遠くから見てブックオフ!とわかるところがいい」と口をそろえているそうです。愛されている証拠ですね!
(取材協力:店長 増田隼稀さん)
よむよむ君タワーがお出迎え(BOOKOFF中野七瀬店)
中野七瀬店(長野県)の入り口によむよむ君が描かれた理由は「前事業部長にアツイよむよむ君愛があったから」という、うわさ。スタッフからは人気を博していますが、店長の阿部さんからは「気に掛けたことがありませんでした。ゴメンね、よむよむ君」と謝罪のコメントをいただきました。
ちなみに自然豊かな土地柄ゆえに、夏にはクワガタやコガネムシが来店することも。女性陣は虫のお客様がちょっと苦手。店長が接客することが多いそうです。
(取材協力:店長 阿部俊典さん)
超レア! 表情豊かな3体のよむよむ君(BOOKOFF山形天童郵便局前店)
ウインク&ニコニコしているよむよむ君がいるのは、全国を探しても山形天童郵便局前店だけかもしれません。左端のよむよむ君が、スタッフの間で「どうしてもあの顔文字に見えてしまう」「なんか憎めない」と話題になっているとか。
この店舗も2階があるように見えて実は1階建て(窓はフェイク)。店長の太田さんからは「ファンシーな外観が入店の“楽しみ”につながったらいいなと思っています」とコメントをいただきました。
(取材協力:店長 太田あゆみさん)
角からヒョッコリ、よむよむ君 (BOOKOFF武蔵小山パルム店)
看板の角からヒョッコリ顔を出す、よむよむ君。ヒョッコリというと控えめですが、実際はかなり大きく描かれています。以前はもっと大きかったそうですが、諸事情あってリニューアル時に縮小されました。
店長の若松さんやスタッフは、今のよむよむ君がお気に入り。「一度見たら忘れないインパクトと親しみがある」「オレンジの看板が商店街になじんでる」「パルム君(商店街のマスコットキャラ)に負けてない」とのこと。よむよむ君への愛にあふれていました。
(取材協力:店長 若松健一さん)
ブックオフ珍百景は、なぜ生まれるの?
一体、なぜこんなにも面白い見た目の店舗が誕生するのでしょうか? お話を聞いたのは、数多の出店業務に携わり、400店以上のブックオフに行ったことがあるという店舗開発部長の平野紘司さん。ブックオフ珍百景が生まれる意外な理由とは。
平野紘司さん
2001年に入社後、京都鞍馬口店、広島大手町店、瀬戸共栄通店で店長として勤務。2003年に水戸のエリアマネージャーを経験し、翌年からニューヨークハーツデール店で店長を経験。2008年に店舗開発部へ異動し、現在は店舗開発部長を務める。
※京都鞍馬口店ほか、一部店舗は現在閉店しています。
――ブックオフの出店はどのように決めているのですか?
まず、開発営業グループが物件情報を集めています。私個人宛てに年間3,000件くらい情報をもらってますね。売上予測・工事費の見積もりから投資シミュレーションを作ったり、経営陣や現場と意見交換したりして、最終的には6~8件くらい出店しています。
――3,000件から6~8件! かなり絞り込まれるのですね。その中で、ブックオフ珍百景はどうして生まれるのでしょうか?
簡単に言うと、居抜きで出店することが多いからですね。何もない土地から建てるってことはほとんどない。この10年間で、新築したのは1店舗くらいだと思います。あとは大体、居抜き。もしくは、商業施設の中に出店しています。
――居抜きだから、珍百景が生まれると。
過去に設計デザイングループのデザイナーが、創業者の坂本孝さんから「リユースだから、使えるものは使え。面白いものは面白く使え」と言われたことがあったそうで。
だから僕らは物件のオーナーさんに「使えるものは使うので、そのまま残しておいていいですよ」って言うんです。オーナーさんには喜ばれますよ。家賃下げてくださいっていう交渉もしやすいですし(笑)。
――使えるものは使う、ですか。ブックオフっぽいですね。
あと、デザイナーが派手なもの、目立つものにしているっていうのはあると思います。居抜きだと、どうしても前のテナントのイメージが残ってしまいますよね。そのイメージを覆していくのが、設計デザイングループの腕の見せ所なんです。
――ブックオフ珍百景は、これからも生まれる?
イエスですね!オープンのときは必ず見に行きますよ。一生懸命営業して、社内調整して、厳しい家賃交渉もして、なんにもないところからお客さんが並ぶまでの状況になるっていうのは本当にうれしいものなので。
物件はご縁もの これからも生まれる珍百景
ブックオフ珍百景の誕生の影には、店舗開発部の活躍もあったのですね。
「物件はご縁もの」ですから、これからも数々の珍百景が生まれてくることでしょう。
※店長の名前は2020年12月現在のものです。予告なく異動になる場合があります。
TEXT:伊藤奈緒子
PHOTO:各店舗より提供 & 伊藤奈緒子
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