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ヨッピーの写真

ヨッピー

ライター

大学を卒業後、大手商社の会社員を7年間勤めるも「仕事飽きた」という理由で突然退社。以来「オモコロ」やYahoo!ニュースなどWEB媒体で変なことばっかりしている。

地味ハロウィンに参加しよう

毎年この時期になると盛り上がるのが老舗サイト デイリーポータルZ主催の「地味ハロウィン」である。

一般的なハロウィンから連想される、ゾンビや吸血鬼の恰好に仮装し、街に出て大騒ぎするハロウィンとは一線を画し、ただひたすらに地味な仮装を追求したイベントが地味ハロウィンなのだ。

地味ハロウィンに参加した、オモコロ所属ライターの加藤さん

個人的には過去ベストだと思っている仮装「ハロウィン前日の人」。
次の日がハロウィンな事を急に思い出し、慌ててドンキに買いに行った光景が目に浮かぶ。

ドンキの袋から飛び出した槍が良い味出しています

SNS上では一般的なハロウィンより、むしろ地味ハロウィンの方が活発なんじゃないかと勘違いするくらい、近頃は盛り上がるイベントになりつつある。今年でなんと8回目だそうだ。

そこでおっさん3人がブックオフに集まりました。

我々くらいのおっさんになると、若者イベントのイメージがあるハロウィンはちょっとハードルが高い。我々がゾンビの恰好をして渋谷に行ったところで「おっさん来んなし」みたいに罵られてギャルにツバを吐かれる気がする。

でも地味ハロウィンならおっさんにも門戸が開かれているんじゃないか。なら地味ハロウィンに参加しよう。そして地味ハロウィンの衣装を買うならブックオフに行こう、という算段である。

何故ブックオフなのか、というとコレである

本日お邪魔している「BOOKOFF SUPER BAZAAR」という形態のブックオフには、釣り道具にゴルフ用品、アウトドアに育児グッズに家電楽器といったありとあらゆる商品が並んでいるのである!(一部店舗により異なる)

これぐらいの品揃えならなんでも出来る気がする。ここで衣装をひととおり買って、地味ハロウィンに参戦しようではないか!
そして参戦した暁には、我々の中から雰囲気で優勝者を決めよう。だってその方が盛り上がりそうだから。そんな出場者はこちら。

【出場者紹介】

1人目 雑コスプレイヤー たかや

「栄養ちゃんと取ってる?」と確認したくなる程度にはガリガリのライター。とにかく貧乏で終わってる家に住んでいることでお馴染み。

「終わってる家」ことたかやの自宅。汚いし狭いし何も良い所がない。ここで寝てるなんて信じられます?

そんなたかやは「雑コスプレイヤー」として様々なコスプレに挑戦しており、まさに地味ハロウィンの企画にはうってつけ! ちなみに地味ハロウィンへは初参加。

2人目 株式会社おくりバント会長 高山洋平

しょっぱなから「え? 道玄坂で職務質問を受ける人のコスプレ?」と言いたくなるくらいに見た目が怪しいのだけど、これはコスプレではなく高山さんの私服である。昔から地味ハロウィンに参加したかったらしく、企画を聞きつけるなり駄々をこねて無理やり参加してきた。

3人目 ライター ヨッピー

そして僕である。これまでに「ジバニャン」など数々のコスプレをしてきたが、地味ハロウィンには今回が初めての参戦。この記事を書いている人。

さあ、買い物を始めよう。あ、ちなみにこの企画、

デイリーポータルZさん公認です!!!!

店内を散策しよう

というわけでまずは店内の探索から!

うわーすごい! マジでなんでもありますね!

たかやが人生初めてソファに座った。どう?フカフカしてる?

すごい。そんなに貧乏なんですね。30円あげましょうか?

ソファくらい座った事ありますよ。

俺、古着をdigるのすごい得意なんですけど、ブックオフは盲点だったな~。

僕さっそく思い付きましたよ。たかやこっちに来てみて。

えっ、なんです?

そうそう、そこで腕組みしてみて。

えっ、これがなんのコスプレなんですか?

これはつまり、

【費用】
0円

爆笑!

あー! いる! こういう人いる! イオンモールのゲームコーナーに居ますよね!

でしょう!

ちょっと、リアルすぎますよ……。

この横顔の感じとかすげーリアル。

この表情、常人にはなかなか出せませんよ。これはたかやにしか出来ない仕事。たかやを呼んで本当によかった。

ぜんぜん嬉しくない。

たかやも高山さんも、見た目が独特だからやりやすいんだよなぁ。高山さんはこのマフラーを頭に巻いて……。

【費用】
・マフラー(Paul Smith)2,800円
・お盆 1,780円

あー! いますね。

完全にいますね。下北沢に居ます。なるほど、地味ハロウィンってこういうことかあ。

「今日はバターチキンカレーがおすすめ」とか言ってくる人だ。

基本的にタメ口なんだよね。「お客さん、ウチはじめて?」って。

そう。「初めてです」って言ったら「じゃあ、お水はセルフだからあっちから取って。ナンはおかわり出来るから言ってください。セットのチャイとラッシーはどっちにする?」

他は全員外国人なのにこの人だけ日本人なんですよね。

わかるな~~。面白すぎる。

やべえ、楽しくなってきちゃった。

ウェットスーツまである!

ひとつ出来ました。

【費用】
・サーフボード 6,438円
・ウェットスーツ 6,437円
・ママチャリ 12,000円

ママチャリなのが良いですね。地元っぽさが出てる。子育て中のお父さんなんだろうな。

そう。江の島近辺に住んでて、PTAの役員とかも積極的にこなすんですよ。

子どもの友達に会ったら「お前らちゃんとメシ食ってるか!?」とか言う。

それで子どもが中学生ぐらいになったら「お父さん、恥ずかしいから友達に何か言うのやめて」って怒られるんだよな。

ブックオフにサーフボードまで売ってることに驚きですよ。

これ、なんのコスプレかわかりますか?

えっ、なんだろ。詐欺師?

マジシャンですか?

そう! 正解は「タネが無い事をアピールするマジシャン」です。

【費用】
・ジャケット 1,255円

あー! 確かにマジシャンってジャケットの袖をめくりがちですよね。

なんでみんなあの恰好なんでしょうね。最初から半袖のTシャツで来いよって思うんだけど。

確かに全員ジャケット着てますよね。

全裸のマジシャンが居たら「おお! 本当にタネが無いんだ!」って一気に勝てるんだけどな。

人前に出れないじゃないですか。

あ、思いついた。

【費用】
・帽子 1,255円
・ダウンジャケット(Schott) 6,000円

ルノアールによくいる人だ。

高山さん、元の服装とそんなに変わらないですよ。

うん。まったく違和感がない。

なんで、ぜんぜん違うじゃん。

違わないですよ。元から怪しい人間であることを自覚してください。

親の金を盗む高校生

コスプレでもなんでもないじゃないですか。

これは?

ギャルに振られてサーファーデビューを目論む高校生

「マジックテープ財布の中身を確認される、カツアゲされ中の高校生

※この財布も、ブックオフの商品です。

いい加減にしてください。

これはなんのコスプレかわかります?

なんだろう。「高校生クイズに出て来る男子」?

違います。ポケモンに出てくる「りかけいのおとこ」です。

正解聞いても全然わかんねえ。

ポケモンやってる人にしか伝わらないじゃん。

じゃあ俺。「職質で持ち物全部見られる人」。

※このアタッシュケースも、ブックオフの商品です。中身は私物です

それも高山さんの日常じゃないですか。ちゃんとコスプレしてください。

はい、これはなんのコスプレでしょうか。

えっ、スケーター?

まあ、普通に考えればスケーターですよね。

ブー! 正解は、

【費用】
スケボー 810円
パーカー(XLARGE) 1,891円
キャップ 1,780円

あー確かに! スケボーの腕は衰えてて若いやつには負けるんだけど、スケボーショップのオーナーで若い人からめちゃめちゃ慕われてる人のパターンですね。

そう。「タケさん」とか呼ばれてて「もう怖くてランプとか飛べないわー」とか言いながら中野高円寺らへんに住んでる3児の父です。

ディテールが細かすぎる。

他所では育メン気取ってるんだけど、休日はついパチンコに行っちゃって奥さんに怒られがち。

そのうち殴られますよ。

やっべー、楽しいな~~~。

というわけで3人があれこれ考えて、地味ハロウィンに持って行くコスプレを1つずつ決めました! よーし! 頑張って目立つぞ~~!

地味ハロウィン当日

いよいよ当日!
ブックオフで買い集めたコスプレを身にまとい、地味ハロウィンに突撃しようと思います。

※地味ハロウィンはコスプレして現場に向かうのもOKのルールです。なんせ地味なので。

そんなわけで僕の地味ハロウィンはこれ。

後ろにめっちゃ青空が見えてるのにこの恰好は死ぬほど違和感ありますね。

【費用】
自転車用のヘルメット ???円
防水ポンチョ     ???円
ジャンク品のマイク  ???円

すいません僕のミスで完全に値段を忘れてしまったのですが、全部で3,000円かからないくらいの金額です。

高山さんの本番の衣装はこちら。

やっぱり普段とあんまり変わらないような気もする。高山さんは本人のインパクトが強すぎる。

【費用】
フライトジャケット 6,000円
キャップ 464円
サングラス 1,600円

本人は「地味ハロウィンには絶対に行きたい!」と騒いでいたのですが、どうしても仕事の都合で予定が合わず、会場にパネルを持ち込んでの参加になりました。

出来上がったパネルがこちらです。
キンコーズでパネルにしてもらったのですが15,000円もしたのでお金返してほしい。

画質が良いせいか、合成っぽさがすごい。

あと、道中の渋谷のスクランブル交差点あたりでこのパネルを持って歩いていたら何故かフリーハグと勘違いした女性が近寄ってきたりしました。
なんでだよ。

そして会場に到着!

ちなみにもう一人の参加者であるたかやは「自宅から着替えて来るのは不可能」との事で、会場の更衣室で着替えてからの参戦です。

そんなたかやの衣装がこちら!

【費用】
ダウンジャケット 5,500円
レザーコート 3,300円
バケツ(たかやの私物)

地味か?

これ、前が本当に見えないので危ないんですよ。

そんな事は聞いとらん。

そしてイベントがはじまった!
デイリーポータルZ編集長の林さんだ~~!

こちらはこの日一番ウケていたような気がする、「川崎のグランドで草野球観てるおじさん」。

アップにするとそれっぽさがすごかったです。荒川の河川敷にいるよね。こういうおじさん。

続いてこちらの方、なんのコスプレかわかりますでしょうか?

正解は「とうもろこし」でした。
こちらの方が元気よく「とうもろこしです!」って言った時に会場で「おお~~!」っていう歓声があがった。こういうのでも良いんだ。

上流にあるわりとゴツゴツした石

そして順番待ちをするしょうゆ。

続いて壇上にあがったしょうゆ。

そして悔しい事に、思いのほかウケておりました。

会場に来ていた「月曜から夜ふかし」の取材クルーにインタビューされるしょうゆ。

「×△〇÷××△〇」

取材クルーの人:「バケツで声がこもってて何言ってるかわかりません」

みたいな心温まるやりとりをしていました。
これがいつか地上波で流れるのかもしれない。

そして僕の「台風中継の人」、残念ながら「ややウケ」ぐらいでした。
マスクしてると台風中継というよりは忍者とかそういうたぐいに見える。

そして高山さんの「トップガンのオフ会に来た人」は「まあまあウケ」ぐらい。

ちなみに、壇上にあがったあとは参加者同士で「写真撮っても良いですか~?」みたいなやりとりが活発に行われるので、「写真を撮りやすいように」とわかりやすい場所に高山さんのパネルを設置しておいたのですが、最後までパネルの写真を撮る人は誰ひとり現れませんでした。

そんなわけで……、

優勝はたかや!!

やった~~~~~!

なんかなー-!「地味な仮装」っていうレギュレーションから外れてる気がするんだけどなー!

まあまあ、良いじゃないですか!

ちなみにたかやはこの後、会場にずっと放置されていました。

あと、作った高山さんのパネルが本当にデカくて邪魔で、僕の部屋が完全に終わってしまったので引き取って頂ける方も募集中です。(

いやー、でもブックオフにウェットスーツからスノーピークのテントまで揃ってるとは思わんかったな~。ブラブラ歩いてるだけで意外と楽しいんで、おススメですよ。

※本当に募集しています。欲しいよって方は何かしらの方法で連絡ください。

[今回取材したお店はこちら]
BOOKOFF SUPER BAZAAR 409号川崎港町店

住所:神奈川県川崎市川崎区港町12-1
電話: 044-221-5320
営業時間:10:00~21:00(買取受付・精算は20:00)
HP:https://www.bookoff.co.jp/shop/shop20431.html

川崎港町店ってこんなところ!
約1,400坪1フロアの店内には何でもあり、ウィンタースポーツ用品にレトロ雑貨、レアボトルの酒まで幅広く取り扱っています。その数なんと50万点以上! とにかく何でもありますので、お探しのモノや掘り出しモノが見つかるかもしれません。

【デイリーポータルZさんの開催レポートはこちら!】
https://dailyportalz.jp/kiji/jimihalloween2022_report

【いつも取材させてくれてありがとう!川崎港町店はでかいぞ!な記事はこちら】

TEXT:ヨッピー
PHOTO:ヨッピー、ブックオフをたちよみ!編集部

※中古品のため、価格と商品については店舗により異なる場合がございます。また価格は2022年10月現在のものです。

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