夏の日の釣り
釣りの歴史は古い。博物館に行くと、動物の骨で作られた釣り針が展示されていたりするので、我々人類は遥か昔から釣りをしてきたということだろう。スーパーに行けば魚は買えるけれど、自分で釣って食べる魚も格別だ。
![自宅で寝そべる地主](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_02.jpg)
僕が釣りを最初にしたのはいつだっただろうと思い出す。そう、あれは小学生の頃だった。季節は夏で、僕は鹿児島に住んでいた。錦江湾(きんこうわん)にサビキを垂らして、アジを釣ろうとしていた。隣には母親がいて、その晩にはアジの南蛮漬けが出た。つまり釣れたということだ。
![地主私物のルアー](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_03.jpg)
僕は今も釣りをする。熱心な釣り人ではないけれど、時間があると魚を模したルアーというものを投げて魚を釣る。釣りには大きく2種類ある。餌を使う釣りと、餌を使わない釣りだ。今の僕はルアーを使う釣りを専門にしている。
![地主私物のルアー](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_04.jpg)
ルアーの釣りでは投げて待つ、ということはあまりない。リールを巻いてアクションをつける必要がある(魚に「これは餌だ!」と勘違いさせるために)。そのような釣りもいいのだけれど、ゆっくりとした釣りもしたくなった。小学生の頃のような餌釣りを。夏が僕にそう思わせたのかもしれない。
![ブックオフの看板の前で自撮りをする地主](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_05.jpg)
ブックオフで釣具を買う
ブックオフで釣具を売っていると聞いた。僕は餌釣りをほぼ知らないので、店員さんにおすすめを聞いてもいい。小学生の頃の僕とは違う。今では少し社交的になって、誰かに聞くことだってできるのだ。
![ブックオフの青木さん](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_06.jpg)
ブックオフでは2022年から釣具に力を入れているそうだ。青木さんは釣具担当で、ブックオフ歴は20年。釣り歴は30年。ブックオフに勤める前から釣りをしている。青木さんに僕がしたい釣りを伝えた。少しのんびりで、魚の大小は問わなくて、もちろん釣れると嬉しい、と。
![近くの釣り場の釣果データ](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_07.jpg)
ブックオフには、リールもロッドもルアーも針も餌も一通り揃っていた。手ぶらでブックオフに来て買い物をすれば、釣具屋でもないのに、そのまま釣りに行ける感じだ。初心者が何を買えばいいのかというのも書いてあったし、昨日の釣果もあったし、ちょっとした釣具屋みたいだった。
![ブックオフの釣具売り場](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_08.jpg)
![釣りに関する説明マット](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_09.jpg)
売り場には新品のロッドとリールと仕掛けのセットも置いてある。釣具屋でも売っているものと同じだ。ただブックオフの良い点は、そのようなセットを買わなくても、中古の釣具が定価の半額以下で安く買えることだ。
![新品の釣り具セット](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_10.jpg)
![ブックオフ店員さんと地主の自撮り](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_11.jpg)
ロッドはダイワ「NEO-VERSAL」、リールはシマノ「セドナ2500S」を選んでもらった。釣具界の二大巨頭の組み合わせだ。セドナ2500Sには糸が巻いてあるのでこのまま釣りに出かけることができる。
![サビキ釣りセット](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_12.jpg)
今回はサビキ釣りをすることになった。カゴに餌のオキアミを入れて、その下に針がいくつかついているものだ。僕が小学生の頃に初めてした釣りと同じ。あの日、母は釣れすぎだと笑っていた。
![アミ姫](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_13.jpg)
サビキ釣りの問題をあえてあげるなら、オキアミが臭いことだ。釣り人的には問題ない匂いなのだけれど、その後に電車で帰ることとかを考えると少し問題。その問題を解決するのが「アミ姫」だ。フルーティーな香りなのだ。しかも赤い方はラメ入りなんだぜ(ラメが釣りに有利に働くことはないけど、かわいいからそれでいいのだ)。
![クーラーボックスを物色するブックオフ店員さん](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_14.jpg)
釣具を買った後に他のコーナーも見た。なんでもあった気がする。洋服も本も家電もゴルフ関連のものも、おもちゃもゲームも。子供の頃に来ていたら買ってと駄々をこねたと思う。今はこねない。買えるから。ブックオフの素晴らしい点は僕でも買える値段なことだ。
ブックオフスーパーバザーにはなんでもあるとわかる記事はコチラ
![シマノのステラ](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_15.jpg)
シマノの最上機種の「ステラ」というリールがガラスケースに入っていた。これは買えない。高いから。もともとめちゃくちゃ高いのだ。釣りを知らない人は驚くかもしれないけれど、今リールは10万円を超えるものもある。
![東戸塚店の売り場](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_16.jpg)
テーマパークのような楽しさがあると思う。時間を忘れて見ていたら、青木さんがそろそろ釣りに行きませんか? と声をかけてくれた。そうだ、今日はこのまま青木さんと釣りに行くのだ。「釣り<ブックオフ」になっていた。
![海釣り場に向かうブックオフ店員さんの背中](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_17.jpg)
夏の空の下
今回は餌釣りが本当に久々だったので、青木さんを釣りに誘った。ブックオフに一緒に釣りに行ってくれるサービスはないのだけれど、今回は特別だ。車で20分ほど走り「磯子海づり施設」を訪れた。青木さんもよく来るそうだ。
![海をバックにした二人の自撮り](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_18.jpg)
釣り場で係の方に「釣れていますか?」と聞いた。「昨日は釣れていましたね」と教えてくれた。昨日か、と思う。空いている場所を探しながら釣り人の後ろを歩く。他の釣り人のバケツの中を覗く。何もいなかった。ただの海水の入ったバケツだった。昨日は釣れていたかもしれないが、今日は違うのだ。
![釣りの準備をする二人](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_19.jpg)
釣り人は、いや、僕だけかもしれないけれど、「今日は釣れる」と思ってしまう。だって、今日のオキアミはフルーティーな香りなのだ。魚だってフルーティーを求めているかもしれない。ロッドもリールも買ったのだ。釣れないはずがない。
![青空と釣り竿](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_20.jpg)
青木さんが先制攻撃をした。「釣れない釣りもいいんですよね」と。わからなくはない。釣り糸を垂らす時間はワクワクとウキウキで楽しい。のんびりとした時間は最高の贅沢だ。でも、釣りたいのだ。ブックオフでは駄々をこねなかったけれど、ここでは「釣りたい」と僕は駄々をこねたい。
![釣り竿を下に垂らす青木さん](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_21.jpg)
![釣り糸をたらす青木さん](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_22.jpg)
何その投げ方!
聞くと、この施設は上投げというのか、ロッドを上から後ろに振りかぶって投げることが禁止されている。そのため「磯子投げ」という下から振り子の原理で投げる方法が推奨されているそうだ。青木さん、教えてください、僕は釣りたいのです。
![釣り糸をたらす地主](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_23.jpg)
![釣り竿を放る地主](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_24.jpg)
![根がかりする地主](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_25.jpg)
青木さんが選んでくれたロッドはよかった。9フィート(2.7m)あるし、使ってみたところ、海での釣りは餌でもルアーでもなんでもできる感じだった。リールもよかった。トラブルみたいなことがない。安いリールは糸が絡んだりといろいろ大変なのだけれど、今回は一度もトラブルは起きなかった。
![釣りをしながら会話する二人](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_26.jpg)
魚を“見た”
道具がいいから釣れるというものではない。ただいい道具を使っていると、青木さんが言うような「釣れなくても楽しい」は体感できる。投げる動作がスムーズだし、ロッドを上下させた時のしなり具合もいい。釣れない釣りほど、いい道具が大事かもしれない。
![おにぎりを食べる二人](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_27.jpg)
![サビキにオキアミを入れる手元](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_28.jpg)
青木さんは湘南生まれで昔から湘南でよく釣りをしていたらしい。キスとかマゴチを釣っていたんだそうだ。ぜひ釣ってみたい魚種だ。ただ僕は思う。今はもうなんでもいいから釣り針にかかってくれと。メダカでもいい。海にいないけど、サイズも問わないということだ。
![釣りをする二人](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_29.jpg)
![落ち込む二人](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_30.jpg)
「釣れないなぁ……」
「釣れませんねぇ……」
![落ち込む二人の背中](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_31.jpg)
「あっ」
「なんですか?」
![海](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_32.jpg)
「あのクレーン、キリンみたいでかわいいですね」
「キリンかなぁ、ブラキオサウルスだなぁって思ってました」
![釣りをしながら雑談する二人](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_33.jpg)
やがて思う。何も釣れない釣りもいいと。海風が気持ちよく、空は青い。アミ姫を興味本位で触ったせいだろう、手からフルーティーな香りがする。このような時間もいい気がしてくる。いつもの忙しない日常が忘れられる気がする。
![魚を釣る地主](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_34.jpg)
![悔しがる地主さん](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_35.jpg)
釣れない時間もまた素晴らしいと悟った時だった。僕のロッドがしなり、魚が海から姿を現した。コノシロだった。でも、次の瞬間外れて、海へとコノシロは戻っていった。めちゃくちゃ落ち込んだ。悔しい。「釣りたかった」と先の悟りを全て忘れるほど落ち込んだ。
![アイスを食べる二人](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_36.jpg)
青木さんと惜しかったと盛り上がった。どうせ根掛かりと思いフッキング(※)をしなかったのが問題だろう。そのような問題点を挙げ、次に向けて改善していく。結果、人は釣りにハマるのだ。ブックオフならこの入り口が安いので嬉しい。
※「フッキング」
魚がエサやルアーに食いついた時に、魚の口へ針をしっかりと掛ける動作のこと。“アワセ”とも呼ばれる。
![海を眺める二人](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_31.jpg)
結局、3時間いたけど、一匹も釣れなかった。でも魚は見た。それでいいではないか。釣りたいと散々言ったけれど、楽しい時間だった。やはり夏の日とのんびりした釣りは相性がいいのだろう。暮れていく空を見ながら家に帰った。磯子の空も綺麗だったけれど、僕の家の近くの多摩川の空もまた綺麗だった。多摩川では何が釣れるのだろう、ブックオフに釣具を買いにいかないと。
![夕暮れの写真](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/6428_37.jpg)
[店舗情報]
![](https://bookoff-tachiyomi.jp/wp-content/uploads/2023/07/2306_ストア情報_東戸塚_3-1-1024x576.jpg)
BOOKOFF SUPER BAZAAR 横浜東戸塚オリンピック店
釣りコーナーが充実した店舗。2022年にリニューアルし、ゴルフ用品のほかトミカ・プラレール・レゴなどのホビーの売場も拡大しています。
住所:神奈川県横浜市戸塚区川上町52-1
電話:045-820-2864
営業時間:
10:00~21:00
10:00~19:00 (ブランド品売場)
HP:https://www.bookoff.co.jp/shop/shop20379.html
【釣り具が充実している店舗は他にも!】
B・SPORTS 仙台松森店
BOOKOFF SUPER BAZAAR 綱島樽町店
BOOKOFF SUPER BAZAAR カインズモール名古屋みなと店
BOOKOFF SUPER BAZAAR アグロガーデン神戸駒ヶ林店
BOOKOFF SUPER BAZAAR 54号広島八木店
TEXT:地主恵亮
PHOTO:地主恵亮、ブックオフをたちよみ! 編集部
【え、ブックオフにはこんなものも売ってるの!? な記事はコチラ】
この記事はおもしろかった?