ライターのJUNERAYです。
突然ですが、私はかつて渋谷と原宿をすみかにしている「平成ギャル」でした。(そうは見えないって? それな〜)
そんな渋谷と原宿以外にも、ギャルの聖地として有名な場所があったのをご存知でしょうか?
それは東京都と神奈川県との境に位置する、東京都町田市。
人口43万を有する大きな街ですが、かつてはギャルがわんさかいたらしいのです。
藤井みほな先生の大人気マンガ『GALS!!』など、ギャルをテーマにした作品に数多く出てくるだけでなく、2018年に惜しまれながら閉館した「109 MACHIDA」はギャルファッションのショップで賑わっていたとのこと……。
筆者は渋谷と原宿を主なすみかにしていたため町田には行ったことがありません。
109などの聖地はすでに閉店してしまったものの、現在は「古着の街」として新たな人気を博しているそう。元ギャル&古着好きとしてはかなり気になる!
さっそく友人の年下ギャルを町田デートに誘ってみることにしました。
「ちょい先」は盛りすぎたかもしれませんが(新宿〜町田間は急行でも30分かかる)、「下北沢ならよく行くからわかる」とのことだったので、おそらく駅に辿り着くことはできるでしょう。街歩きを楽しむべく、昼間に待ち合わせます。
〜この記事に出てくる人〜
JUNERAY
ライター
この記事を書いているライター。1993年生まれ。
10年くらい前まで渋原系ネオギャルだった。夏場に海で日焼けしているため年中うっすら黒い。
SANAちゃん
アパレル会社勤務
JUNERAYの友人で、アパレル会社勤務の現役令和ギャル。1998年生まれ。異様に明るい性格で、コーヒーは甘くないと飲めない。
「ブックオフに行ったことがない」ギャルとBOOKOFF SUPER BAZAAR 町田中央通り店に行ってみたら……
JUNERAY:あっ
めっちゃ走ってきた!!!!
JUNERAY:全力疾走してるギャルって初めて見たかもしれない、レアな光景だ。
SANA:ごめんなさ〜い! 電車遅れちゃって! あとブックオフって行ったことないからどんなお店かわからなくて!
JUNERAY:本を眺めて暇つぶししてたから大丈夫! それより今「ブックオフに行ったことがない」って言った……?
SANA:はい! 本屋さん? で合ってます?
JUNERAY:そんな人いる!? ブックオフに行ったことない人、初めて見た!!
SANA:そんなに? 本とか読まないし、入る機会がなかったっすね〜。
JUNERAY:マンガ買いに行ったりしないの? BOOKOFF SUPER BAZAARって大きい店舗だし本以外も売ってるから、ちょっと一緒に見て回らない?
SANA:いいですよ〜! 楽しそう!
ブックオフには、ギャルの昔と今が詰まっていた
SANA:え〜すご! めっちゃ本置いてある!
JUNERAY:書店に対する新鮮な反応で面白い。SANAちゃん本読まないって言ってたけど、マンガも読まないの?
SANA:少女マンガはちょっとだけ読むかも。これとかハマってた!
JUNERAY:懐かしっっ! 学生時代、机の上に積んで回し読みされるマンガNo.1でしたわ……。
SANA:君届はほんと名作! 部活で忙しくて恋愛どころじゃなかったときとか、別マ(別冊マーガレット)のマンガはよく読んでた!
JUNERAY:マンガ原作じゃないんだけど、『恋空』って知ってる?
SANA:??? 名前は聞いたことあるような……。
JUNERAY:私が中高生くらいの頃は「ケータイ小説」っていうのがあって、ガラケーで読む恋愛小説がメチャ流行ってたのよ。その中でも『恋空』はほんとに全員読んでた。
懐死(なつかし)しそうな話題が出たところで、CDコーナーに移動します。
SANA:え、「ブック」オフなのにこんなにCD置いてあるんだ知らなかった!
JUNERAY:毎回超驚いてくれてお姉さん嬉しいよ~。そういえば、SANAちゃんてCD買ったことある……? iPodとかスマホが普及してた世代だよね?
SANA:ありますよ! 昔ジャニーズのファンだったから!
JUNERAY:よかった、今の若者はサブスクとYouTubeでしか音楽を聴かないものかと思ってたよ。ジャニーズ含め、アイドルファンの人はCD買う文化が根強いのかな。
SANA:MDとか、SDカード入れて聴くウォークマンとかもギリギリ分かりますよ!
JUNERAY:MDって響き懐かしすぎる……あっこれ、くぅちゃん(倖田來未さん)のアルバムだ!
JUNERAY:くぅちゃんは当時憧れの的で……。中学時代は、ギャルたちみんなノートの表紙にくぅちゃんの切り抜き貼ってデコってた。そんで隣にレゲエのマーク(※1)描いてた。
SANA:ノートの表紙に……レゲエ?
※1「レゲエのマーク」
気になった人は「ピースマーク」で検索してみよう! 「うわ、あったわ~」ってなるはず!
JUNERAY:もしかして今の若者には伝わらない話か……!? SANAちゃんちなみに「モバゲー」って知ってる……? 今でいうSNSみたいなやつ……。
SANA:モバゲー? 知らないです、学生時代はみんなTwitterかインスタやってました! 今だとTikTokとか、Be Real(アプリが指定する時間から2分以内に写真を撮って投稿する、フランス発のソーシャルメディアアプリ)とか。
JUNERAY:みんなフォレストページで作ったホムペにリンク載せ合わないの? 前略の「兎に角主張したい事」の欄に「漢字読めない←ワラ」って書かないの?
SANA:???
なぜか心にダメージを負いそうなため移動します。こちらは写真集のコーナー。
SANA:写真集もジャニーズの推しのやつを買ったことあります! こんなにいっぱいあるんですね〜。
JUNERAY:あ、エビちゃん(蛯原友里さん)の写真集だ! エビちゃんはギャル枠じゃなかったけど、カリスマモデルとしてすごい人気だったんだよ。
SANA:メイクの感じが平成〜! って感じ! 前髪の重さとか、グロス塗ってるハイトーンのリップとか。
JUNERAY:ここ数年はオルチャンヘア(韓国っぽいヘアセット)とティントリップがずっと流行ってるもんねえ。メイクで時代がわかって面白い。
SANA:でも平成っぽいメイク、今見ても個性的でかわいいですよ! ジューンさんから見て、今のメイクとかファッションとかって昔とけっこう違いますか?
JUNERAY:エビちゃんが活躍してた当時の赤文字系雑誌(※2)って、異性モテとか「女子力アゲ」重視だったから、今の方がいいなって思うよ。自分ウケできるファッションを探求してて。
SANA:たしかに異性モテ目線はないかも。みんな自分の個性が大事って感じ。
※2「赤文字系雑誌」
『CanCam』や『JJ』などコンサバ系のファッション誌の総称。タイトルの文字が赤いことから「赤文字系」と呼ばれる
古着の街のブックオフは品揃えが“鬼”だった
JUNERAY:ずっと気になってたんだけど、SANAちゃんその格好で寒くないの……?
SANA:あはは、超寒いです! でもこのトップスに合うボトムスはショートパンツだなって。
JUNERAY:寒いんじゃん! 脚出しメチャかわいいけど風邪ひいちゃうよ、すぐ近くに同じBOOKOFF SUPER BAZZAR 町田中央通り店のアパレル館があるから合いそうな服探そうよ。
JUNERAY:超似合ってるけど今日の最高気温9℃だよ。
SANA:てかもう足の感覚ないっす!
JUNERAY:やば。絶対裏起毛のスウェット買いな。
SANA:えー!!やばい! いっぱい古着ある!!
JUNERAY:うちらはレディース服コーナーよりも、NIKEとかFILAとかが置いてあるこのフロアの方が楽しいかも。試着もできるよ。
SANA:スニーカーも売ってる……って高!!7万て家賃じゃないすか。
JUNERAY:ショーケースに入ってるやつは限定品とか、プレミアがついてるモデルとかで高いみたい。SANAちゃん今日は厚底のショートブーツ履いてるけど、スニーカー履くことある?
SANA:ないかも。脚短く見えるから、基本厚底しか履かないです。
JUNERAY:わかる……私も持ってる靴の8割方厚底だわ……。
SANA:この服、柄がめずらしくてかわいい! ブックオフで古着売ってるの知らなかった、普通にたくさん買い物していいですか?
JUNERAY:もちろん! 町田は古着の街って聞いてたけど流石すぎる、品揃えがめちゃくちゃいい。スポーツブランドの古着が1,000円代から売られてるし、これは衝動買いしちゃうよ……。
SANA:ジューンさん、シンプルな服着てるところしか知らないんですけど、ギャル時代どんな服着てたんですか?
JUNERAY:私はきゃりーちゃん(きゃりーぱみゅぱみゅさん)とかAMOYAMOちゃん時代の渋原ギャルだったから、全身派手柄とかパステルカラーとかだったよ!
JUNERAY:このへんとかめっちゃ好き!
SANA:すっごい派手! でもかわいい!
JUNERAY:最近、プライベート用に派手な服をまた買い集めてるんだよね。私が年を重ねたからか、いい時代になったからか分からないんだけど、誰からも服装について怒られなくなって。じゃあ全身ピンクでもよくね??って。
SANA:何歳でも好きな服着てすごすのが一番ですよ! 人の意見とか気にせず、ギャル時代っぽい服も着てほしい!
JUNERAY:アパレル業の現役ギャルに言われると重みがあるな……。
JUNERAY:懐かし! くすみっぽいパステルで合わせたり、あえてオーバーサイズで着たりとかしてた……!
SANA:めっちゃ似合う! さっきまでの服よりいい感じじゃないですか?
JUNERAY:もう私服ぜんぶこの感じにしようかな。ギャル時代の服装の方が居心地がいい気がするよ、「ギャルの魂百まで」ってコト……?
SANAちゃんもお揃いのフリースを着て〜〜〜〜
かわいい〜〜〜〜〜〜!!!!
いぇーい!
JUNERAY:平成ギャル風に言うと「双仔コーデ」だね。SANAちゃんピンク似合う!
SANA:ていうかかわいい服ありすぎてやばいです! バッグとか帽子とかの小物も使えるやつ多いし、ほしいもの多すぎる!
JUNERAY:買い物に付き合ってくれてありがとう! 初めてブックオフに行ってみて、どうだった?
SANA:古着売ってるって知らなかったから、楽しすぎました! 衝動買いできる値段だし、個人的にまた買い物しにきたい!
JUNERAY:めっっっちゃかわいい服多くてヤバかったね、もはや町田に住みたいもん。
SANA:わかります! 町田に住んだら毎週ブックオフに服買いに来ちゃうかも! 初めて入ってみて、友達のギャルもみんな喜びそうって思った。
JUNERAY:紹介してあげなよ !
SANA:そうします! ギャルの友達みんなで服選びに来たい!
まさかの「ブックオフ初来店」という現役ギャルとのお買い物になりましたが、本・ホビー館では懐かしあるあるネタで盛り上り、アパレル館では二人とも古着を見るのに夢中になってしまいました。
スタッフさんにお伺いしたところ、BOOKOFF SUPER BAZAAR 町田中央通り店は特にオシャレな古着が集まりやすいそうです(さすが古着の街)!
とはいえ、SANAちゃん以外にも「古着は好きだけどブックオフは盲点だった」という方はまだまだ多いとのこと。
元平成ギャルとしては、この記事で少しでも「ブックオフに行きなよ!」「ブックオフは待ち合わせに最適だよ!」という念が、現役ギャルの皆さん、そして「ただギャルが好きだからこの記事を読んでみたぜ!」という皆さんに届くことを祈るばかりです。
ぜひ足を運んでみてくださいね! GOOD VIBES FOREVER……
[今回取材したお店はこちら]
BOOKOFF SUPER BAZAAR 町田中央通り店(本・ホビー館)
住所:東京都町田市原町田4-4-8
電話:042-739-4580
営業時間:10:00~21:30
HP:https://www.bookoff.co.jp/shop/shop20424.html
BOOKOFF SUPER BAZAAR 町田中央通り店(アパレル館)
住所:東京都町田市原町田4-7-9
電話:042-710-5515
営業時間:10:00~20:00
HP:https://www.bookoff.co.jp/shop/shop87010.html
※ 2023年2月現在、同店はリニューアルしており、記事中で紹介した外観・売場などを一部変更しています。
TEXT:JUNERAY
PHOTO:山﨑美津留
【ブックオフで本気コーデしてみた記事】
【本と服だけじゃないよ、トレカもあるよ】
この記事はおもしろかった?
JUNERAY(筆者):「だいぶ早く着いちゃったから町田のブックオフにいるね!」って連絡したのはいいけど……全然こないな……。