デザイナーの卵たち が、ブックオフの服をアップサイクル
ブックオフは2023年12月、自社オリジナルブランド「Reclothes(リクロース)」のポップアップストア「remade fashion by tomokiyurita+Reclothes」を、阪神梅田本店(大阪府)で初めて開催。ブックオフで取り扱う洋服をアップサイクルした、デザイン性の高いアイテムとデザイナー・トモキユリタ氏のアイテム(レディースをメインに、ワンピースやシャツ・アウターなど)約150点が並びました。
ポップアップストアのアイテムをデザイン・縫製したのは、服飾学科に通う学生や、デザイナーを目指す若者たち。彼らは昨年BOOKOFF SUPER BAZAARミーナ天神店内に新設されたラボに勤務しながら、プロの指導を受けて1点ずつ丁寧に制作しています。
「リクロース」ポップアップストア担当者の想い
西日本支社 アパレル/インバウンド推進担当
山田美有さん
2004年にアルバイト入社し、3年後に社員登用された。アパレル担当として店舗に勤務し、ミーナ天神店でアップサイクルのファッションコンテスト「リクロースカップ」を立ち上げたパワフルな社員です。
「服を作って終わり」にはしない! 人財も育てて生かす場に
ポップアップストアの出店は、正直なところ不安が大きかったです。でも、いざオープンしてみるとたくさんのお客様からご好評をいただき、ホッとしました。お客様の声を聞けたのは、彼ら(ラボに勤務するスタッフ)にとっても良い機会だったと思っています。
このブランドは、2022年に始めたアップサイクルのファッションコンテスト「リクロースカップ」がきっかけで生まれました。もともとリクロースカップは「ブックオフで洋服を扱っている」という認知を広げたくて始めたのですが、コンテスト用の服を作って終わり、にはしたくなかった。服を作る人財の育成をしっかりサポートしながら、作って終わりではない「モノが循環する商売」にもつなげたかったので、このラボを立ち上げました。
販売に苦戦……トモキユリタさんとの出会いが光明に
ラボに勤務するスタッフは、ブックオフの店頭に立つアルバイトスタッフと同じ給与体系で働いてもらっています。縫製業は給料が安い傾向にあるので、アルバイトしながら縫製やデザインを学べれば彼らも喜びますし、私たちも面白い取り組みができてウィンウィンです。ただ、その分人件費がかかるため、一着あたりの販売単価がどうしても上がってしまう。どんなにデザインが良くても、ブックオフの店頭だと他の商品との価格差がありすぎてなかなか売れなくて。
そんなときにトモキユリタさんに出会いました。彼はご自身のブランド「tomokiyurita」のデザイナーです。私たちの取り組みに賛同してラボの講師を引き受けてくださり「若いデザイナーを育てながら『リクロース』を姉妹ブランドとして育ていきたい」と、強い想い入れも持ってくださっています。
まずは見に来てほしい リクロースの展望
今後はちゃんと収益化してポップアップストアの出店を続けながら、ブランドの認知も上げていきたいですね。今はまだ福岡の1店舗で生産していますが、会社全体の取り組みにまで発展させたいとも思っています。全国にラボを作って衣装リーや、製作などの注文を引き受けたら、 すごく面白いと思うんです。社内外で、こういったお話に興味を持たれた方がいたら、ぜひお声掛けいただきたいです! 2024年は阪急百貨店のほか、渋谷スクランブルスクエアへのポップアップストア出店が決まっています。まずはアイテムを手に取って、見ていただけたらうれしいです。
NEW ENERGY TOKYO 出展
2024年 2月15日から18日までの4日間「NEW ENERGY TOKYO」に出展しています。着物の帯で作ったバッグやチャーム(「Reclothes Cup 2023」の販売デザイン部門受賞作)を受注販売。
ブックオフの古着アップサイクルコンテスト「Reclothes Cup 2023」がクリエイションの祭典「NEW ENERGY TOKYO」にブース出展
Reclothes Cup について
2021 年より国内最大規模の古着アップサイクルコンテストを開催しています。
HP:https://reclothes-cup.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/reclothes_cup/
リクロースに関係するお問い合わせはコチラ
https://www.bookoffgroup.co.jp/contact/form6.html
TEXT:伊藤奈緒子
PHOTO:伊藤奈緒子
取材:米本敦美
協力:ブックオフをたちよみ! 編集部